韓国ドラマ『コンデ・インターン』で免疫力UP ↑
韓国ドラマ『コンデ・インターン』で免疫力UP ↑
⁂ 꼰대(コンデ)
前々回(8/10)のブログで、“韓国では最近「꼰대(コンデ)」という言葉をよく使い、元来辞書にある意味よりももう少し広い意味で、「自分の経験を一般化して、目下の人に一方的に行動を強要するオールド・ジェネレーションのことを皮肉る言葉」として使われている”と紹介した。その時点でこの「コンデ」をわざわざ訳すのはどうかと思い遠慮したが、「うるさい頑固なおっさん、〇〇親父」⇒ひっくるめてひと言「おっさん」ということでいいかと思う。
今回は、この「コンデ」を題材にしたドラマ『コンデ・インターン』を紹介したい。
というのも、コロナ禍の今、この『コンデ・インターン』を見て、笑いで免疫力を高めてもらえれば、というのが出演陣のメッセージでもあったりしたからだ(制作発表会より)。
⁂ ドラマ紹介
“最悪のコンデ部長を部下として受け入れることになった男性の、痛快な上下関係逆転復讐劇。かつ、シニアインターンの職場死守のための残酷な道のりを描いたオフィスコメディ”
あらすじ含めざっとこんな感じ ↓
主人公のカ・ヨルチャン役は、コメディ初挑戦、ビジュアル文句なしのパク・ヘジンが演じる。日本で人気の代表作としては『星から来たあなた』(2013~2014)、『いとしのソヨン』(2012~2013)などがある。シニアインターンのイ・マンシク役は、ベテラン俳優キム・ウンス。
カ・ヨルチャンは、以前は食品業界大手で、部長イ・マンシクの部署のインターンとして働いていた。当時、マンシクのヨルチャンに対するパワハラは、非常に酷なものだった。
数年後、ヨルチャンはまるで別人となり、ほかの食品業界大手で、部下に対して理解ある、あたたかい部長として働いていた。そこに、前職をプライドのため辞職してしまったマンシクがシニアインターンとして現れる。
ヨルチャンの部署のインターンとして、だ。
以前とは立場が逆転した2人。さらに、ヨルチャンを煙たがる上司らの企みによって、マンシクに加え、面接で落としたと思っていたビリから2人のインターンも同時に受け入れることに。
マンシクのみならず、2人の落ちこぼれまで、なんで俺が?!
しかし、ヨルチャンはあくまでも部下に対して理解のある、あたたかい部長(を演じる)だ。もちろん、マンシクにはここぞとばかりに陰険に復讐することは忘れない。
だが、演技は演技。やはり人間は偽善者のままでは走れない。インターン3人のみならず、ほかの部下に対しても徐々に堪忍袋の緒が切れ、正直な自分の内面をあらわにしはじめるヨルチャンだった。
そんなヨルチャンを、そばで見守るマンシク。さすがは人生の大先輩、これまでの経験と度量をもって陰で支えることに。部署のメンバーそれぞれが特異な個性を前面に出しながらもチーム1人ひとりを、そしてヨルチャン部長を支え、お互いに成長していく姿をコミカルに描く。
⁂ それなり解説
タイトルの『コンデ・インターン』から、“おっさん、また言ってるよ”とか“おっさん、うるせぇ”“おっさん、わかってるんだよ”などと「コンデ」のマイナス面を極大化させたドラマと思われるかもしれないが、決してそんなことはない。マンシクはヨルチャンが壁にぶち当たると、“元来上司というものは、部下が悪口を言え、という存在としているんだ”などと、あたたかい言葉をかけている。一方、ヨルチャンも何だかんだでマンシクはじめ部署のメンバーを心配したり、思いやっている姿が見受けられる。
ちょっと泣けてきたりするのだ ㅜㅜ
誰もが「コンデ」
このドラマを見ていると、決しておっさんだけが「コンデ」ではない。ヨルチャンだって完璧に「コンデ」だし、ほかのメンバー、そして視聴している私自身も「コンデ」資質を十分に持っていると確信する。
老若男女問わず、誰でも。
一個人として、譲れない信念、頑固さを持ちながらも、他人を配慮し、共有してともに職場という場所を通じて成長していく。そして、これが韓国となると、まさにあのヨンさまが来日するたびに繰り返し合掌しながら唱えていた「家族」となっていく。
まさに「식구(シック / 家族)」になる。
思い返せば、毎日お昼になると社長も上司も同僚もみんな一斉に
“밥 먹자(パン モクチャ/ ご飯食べよう)”
みんなで食卓を囲むあの光景。
こうしたことがコロナでなくならないでほしいなと思うが、現実は厳しい。韓国もまた感染が拡大してきて在宅勤務に戻り、スポーツも無観客試合に戻った(8/23~)。今日(8/24)からは、ソウルではマスク着用義務が課された。
⁂ こんなとこにも楽しみが
というわけで、終わりの見えない不安を少し忘れ、このドラマを見て、笑って気分もUP ↑、免疫力もUP ↑ させようということだが、実のところ、このドラマは全12話で、1話当たりのランニングタイムもさほど長くない。全話数もランニングタイムもちょっと長いですよ、という通常の韓国ドラマよりは少し負担なく見られるところもいい。
ちなみに、『コンデ・インターン』 のホン・ソグ監督は、現在NHK総合で毎週日曜日23時から放送中の『100日の朗君様』(これはキュンキュンものですね)でも演出を手掛けている。さらに、女性主人公イ・テリ役は、同ドラマで妓生(キーセン)エウォル役を演じたハン・ジウンだ。多分言われないと気づかないほどの変身ぶりと私は見る。
韓国ドラマ好きの方はそのへんも1つの楽しみにしてみては?
그럼, 또 뵐께요(クロム ト ベルケヨ / では、またお会いしましょう) ^^ nib